課題とトラブルに直面した時にマネージャはまずA、そしてBを指示します。このAが情報収集です。例えば、あるシステム開発を行う場合には目標、性能目標値、操作人員数、トランザクション数を調査します。この調査内容をフォームにしておけば、だれでも、まずAができます。そして、まずAで重要なことは考えずに動けることです。また、まずAでヒアリングを行う場合にも質問事項を決めておくことが有効です。例えば、医療では問診用紙に基本的な質問事項が書いてあり、問診は問診プロトコルに従って進められます。プロトコルは通信手順のことで情報の送受信に於けるやりとり手順のことです。
マネージャのスキルは使えるリソース数で計る
マネージャでも制約条件下にあるのが、プロジェクトマネージャです。そして、プロジェクトにおいて、進捗が芳しくない場合の打ち手としてプロジェクトマネージャの交代があります。プロジェクトマネージャの交代に期待することは、交代したプロジェクトマネージャが持つリソースとリソースの使い方により、現状の状況を打開することです。プロジェクトマネージャが持つリソースとは経営リソースと同じ人、お金、ものに加えて、経験情報、情報源、信用、取引関係があります。情報源とは直面している課題を理解して、打開情報が得られる人や組織のことです。従って、使えるリソースが多いプロジェクトマネージャが優秀なプロジェクトマネージャとなり、プロジェクトマネージャの能力は使えるリソースの数を数えることにより、測定することができます。使えるリソースの数を数えることにより、プロジェクトマネージャに限らず、一般的なマネージャの能力を測定することができます。しかし、実際には使えるリソースの数ばかりではなく、リソースの使い方も重要で、リソースの使い方が豊富なマネージャは課題解決手法を多く持つことになり、リソースの使い方は経験により獲得されます。
見積もり精度は余裕量
業務、特にプロジェクトでは見積もりがプロジェクトの成否を左右します。理由はプロジェクトは予算と期限があり、予算内かつ期限内に終わるのがプロジェクトの目標ですから、もともと不適切な予算設定と期限設定ではうまく行きません。そこで、予算と期限に関する見積もりが求められます。見積もり法も一般的な手法は積み上げ法です。積み上げ法では各担当者からの見積もりを積み上げます。しかし、図1の(A)に示す様に各要員のが提出した見積もりには余裕が含まれます。例えば、図1の(B)に示す様に余裕を集めて費用とコントロールしようとする手法がTOC*です。そして、マネジメントとは経営リソースを駆使して、いかに早く、いかに効率的に目標に到達するかです。経理リソースとは人、お金、ものに加えて、信用、取引関係、情報源、販売チャネル、ブランドがあります。そこで、優秀なマネージャーとは使えるリソースや情報源の多い人間となります。
*TOC(Theory of Constraints)ゴールドラット博士が唱えたマネジメント手法のこと
指示はまずA次にBが原則
優秀なリーダの指示はまずA、次にBです。Aとは情報収集であり、Bは情報分析です。そして、AとBの次に課題解決の具体的なアクションがきます。特にトラブルや困難な課題に直面した時はスタッフが解決できるのかどうか、不安になります。そこで、まず手を動かす情報収集Aが重要です。手を動かすと課題解決が進む実感があり、スタッフは安心して冷静に課題に対応することができます。そして収集した情報を元に、助教分析とブレーンストーミングを行い、具体的なアクションを決めます。課題の内容に従い、AとBのパターンを多く持つリーダが優秀なリーダと言えます
ビジネスの効率はインプットとアウトプット
ビジネスの効率はインプットとアウトプットであり、いかに効率的にアウトプットを出すかです。そこで、ビジネス効率の向上は使える経営リソースは何でも投入することが必要であり、インプットとは経営リソースであり、人、お金、ものに加えて、信用、取引関係、情報源、販売チャネル、ブランドがあります。従って、優秀なマネージャは如何に多くの投入可能なリソースを持つか、そして投入方法を知る者が優秀なマネージャーとなります。
ビジネスはA=Bで考える
物事は単純に考えることが必要です。例えば、マネジメントとは目的理解です。そして、マネジメントとは経営リソースを駆使して、いかに早く、いかに効率的に目標に到達するかです。そこで、経営リソースとは人、お金、ものに加えて、信用、取引関係、情報源、販売チャネル、ブランドがあり、ビジネスのポイントは経営リソースを如何に多く持つかとなります。物事は単純に考えて、本質を捉えることが重要で、AはB、そしてBはCであるで考えると、考えも整理され、人に伝わる確率も高まります。