品質とは何か、品質とはある人には壊れないことであり、ある人には安いことであり、製造者と顧客の立場の違いにより異なる。そして、品質は必ずしもユーザの立場で考えられている訳ではない。一方、工場の品質とは製品が製作精度に入っていることであり、ばらつきがないことである。製品にばらつきがあると消費者が払う対価に対して製品の価値が保証されていないことになる。従って、工場における製品の品質とは、ばらつかないことであり、必ずしも消費者の使い勝手が良いものではない。通常、図1に示す様に製品はスペックを満たす範囲でコストダウンが図られる。コストダウンの代表的な考え方としてリーンプロダクションシステムがあり、主なコストダウン手法に安い材料や安い部品を使うこと、加工が簡単になるように設計すること、人件費の安い所で作るがある。そして、製品のばらつきを減らして製品の価値を保証しようとする手法が6σである。
(1)リーン生産方式:lean product system
マサチューセッツ工科大学の国際自動車問題研究計画で指摘されている無駄のないスリムな生産方式で、具体的には,トヨタなど日本の自動車メーカで一般化している労働力、在庫、製品開発期間、工場スペースなど企業活動の中使用資源量、欠陥を減らす手法で、多様化する顧客ニーズに対応するシステムである。代表的な活動はムリムラムダの排除がある。
(2)6シグマ(シックスシグマ)
欠陥を減らすための品質管理手法であり、米国モートローラから始まった活動である。シックスシグマとは生産やビジネスにおけるエラーや欠陥を100万分の3~4の確率以内に抑えるシステム・プロセスを構築することを目的とした経営・品質管理手法のことである。